美容室と美容師さんの異世界感に震える

3ヶ月ぶりに美容室に来た。

東京に出て1年、やっと通える美容室、美容師さんを見つけて、本日が3度目だった。

通い慣れるとそうでもないが、私は美容室が苦手だ。特に、美容師の男の人。頭のてっぺんからつま先までチャラくて陽キャ。だいたいみんなEXILE好きそうな格好しとる。クラブミュージック好きそうな格好しとる。学校でいえばスクールカースト完全に上位。勝ち組。

音楽、それもバンドという陰キャが選ぶ音楽を好きな私にとっては完全に異世界のひとたち。

担当してもらっている美容師さんは、美容師のわりにはあまり話さない方だ。それが心地いい。すごく真剣な目つきで髪の毛をカットしてくれるので、初めて行ったときは衝撃を受けた。いい意味で。

私も私で人見知りだし、ラフなTシャツラフなパンツ、いかにもR&Bな格好をした背の高い陽キャ男に自分から話しかける勇気はない。

とか思ってると、

「最近どう？」

なんて、唐突に話しかけられて焦る。というか最近どうってなんなんだ。間違いなくそのセリフは部活の後輩にいうセリフだろ。久しぶりに飲みに行って、とりあえず言う「最近どう？」と同じじゃないか。 

陰キャな私は挙動不審になりながらも、「ぼちぼちですかね」って言うので精一杯。ぼちぼちってなんやねん。当たり障りなさすぎて当たり障っとる。親しくない人から言われる最近どう？への模範解答教えといてよそんなん。

そんで帰り際には、「彼氏に髪切ったよー☆ってラインするんだよ」と言われた。このずかずか入ってくる、これですよ。しかも嫌な気持ちにさせないからすごい。ほんと尊敬する。

ふと言われてなぜか覚えてる、3B達成してくださいよ、に私は応えられそうにないけど、異世界の中で異世界の人に、2.3ヶ月に一度髪を切ってもらうのは楽しいものだ。