風に溶けて消える

そんな穏やかな気持ちで生きたいほんとは。限界OLバンドマン

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【短い小説】音楽と記憶が結び合うから季節が変わらない

冷たいのに人懐っこい、猫みたいなひとだった。 「君に歌ってほしいな、これ」 そう言って、あの曲を聴かせてくれたのは9月の上旬。秋というより夏だったあの頃。 歌うの得意じゃないんだけど、という私にあなたは、君の声でこの曲が聴きたいんだ、なんて言…

『進路』なんて、決めた時に決まるもんじゃないんだなって

私は、選択コンプレックスかもしれない。いや、厳密にはそんな言葉はないのだけれど、自分で言葉を作ってしまうくらいには選択と決断が苦手だ。 思えば、それは高校生の頃から始まった。音楽の専門学校に進むか、大学に進むか。まだ18歳のか細い肩に乗せられ…

「売れたい」は手段であって目的ではない、のではないか

「売れたいとかなんとか、何を目的に音楽やってるか、明確にしていたい」 ある人が放った言葉。 目的。音楽をやる目的か。 その瞬間、ふと考えさせられたその言葉は、1週間近く経った今でも少し残っている。 音楽をするにおいての手段と目的 そもそも、こん…

生きている実感、というものはあなたのなかに存在するのか否か

自己肯定感がなんとか、という話をしていると、君よく使うよねそれ、そんなに意識したことないなあ、って言われたことがある。 その時、少し不意をつかれた記憶がある。 ああそうか、そんなの意識せずに生きている人もいるのか。もしかしたら結構いるのかも…

ギターと歌から作るコブクロ小渕さんの作曲法

作曲、とひとくちに言っても、さまざまなアプローチ方法がある。口笛から作る人もいれば楽器を持つ人もいたり、打ち込みで作ってしまう人もいる。 私はギターを持って歌いながら作曲をするのだが、私の敬愛するコブクロの小渕さんも似たような感じらしい。 …

1週間以上の咳と声枯れから得たものを確実に残そうとして書いています

人は忘れる生き物である。 恋愛なり人間関係なり、過去に苦しんだことでも、年月が経てばカラリと忘れる。そんなものだ。都合が悪いものや嫌な記憶は、あまりにも強烈なものでなければ、という前提つきではあるが、蓋をしていれば忘れていく。 つまり何が言…

【読んだ】森博嗣の小説「すべてがFになる」の名言を集めてみた

ミステリー小説は、夜出歩いたり寝るタイミングで怖くなったりするからあまり読みたくないのだけれど、たまに読みたくなる。 「すべてがFになる」は、500ページあるわりと分厚めの小説だったけど、ページをめくる手が止まらずすぐに読破してしまった。 魅力…

映画『愛がなんだ』に愛とは恋とは、って思考を飛躍させられた【レビュー】

全部が好き。 でも なんでだろう、 私は彼の 恋人じゃない。 このキャッチコピーを見てから、ずっと観に行きたかった映画『愛がなんだ』。 エンドロールで動けない映画だった。 ネタバレなしで感想を少し。 「愛がなんだ」あらすじ 大人になるにつれて、様々…