発する前に想像するその言葉の重さと響きで
声が空気を震わせた時の、その重さや響きを想像してからじゃないと、怖くて言葉を発せない。
大事な場面ほどそうなってしまって、びっくりするくらい言葉が出てこなかったりする。後になって、
『あぁ、ああ言えばよかったなあ』
なんてのもよくある。
だけど、あの、言葉を脳みその中に浮かべて漂わせる感覚がなんかとても好きだ。あの瞬間って、心にぴったり合う言葉を逃すまいと、とても感覚が研ぎ澄まされている感じがする。結局どれもしっくりこなくて口から出せなくて、もどかしいことも多々あるけれど。
まあそれくらいの方が人っぽくていいかなとも今は思えたりする。
文章だって歌詞だって同じで、大切な思考や想いほど、一番適切な言葉を選ぼうと努めている。
特に歌詞は自己との対話を余儀なくされるような性質があるから、孤独で時には苦しみも伴うけれど、それでもじっくりと向き合って言葉をあらゆる形で絞り出すのは楽しい。
ピリピリする作業でもあるけれど、一種の快感がつきまとう。言葉ってなんかすごく神聖だなと思う瞬間が増えたのは、ブログを書き出してからかもしれない。
もっと感覚が研ぎ澄まされてもっと言葉に敏感になれたら幸せだなあと思う。そんな歌詞作成の小休憩。